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防衛医科大 加來教授インタビュー 2021年のCOVID-19を振り返る
2020年に引き続き、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため様々な行動が制限された2021年。しかし、中盤以降はワクチン接種が一気に進み、秋頃には2度のワクチン接種率が70%を超えました。東京都内の12月13日現在の感染者報告数は、32日連続で30人を下回っており、劇的に減っている一方で、海外ではオミクロン株と呼ばれる変異株が猛威を奮っており、予断を許さない状況が続いています。今回のコラムでは、2021年の新型コロナウイルス感染症を振り返り、来る2022年に正しく備えるべく、感染症の権威である防衛医科大学校の加來先生にインタビューさせていただきました(※本インタビューは、2021年12月8日に実施したものです)。 防衛医科大学校 加來先生インタビュー —— 2020年の初期と現在の状況を比較したとき、どのような変化が見て取れるでしょうか世界が新型コロナウイルス感染症の脅威について、様々な症例が検出され、研究が進んできた過程で正しく認識されたことが大きいと言えます。各国で、“経済をある程度犠牲にしてでも封じこめよう”とする対策が講じられました。「ユニバーサル・マスキング」という言葉も生まれましたが、飛沫を防止するべく、咳をしていなくてもマスクを常時着用するようになったのは非常に大きな変化だと言えます。マスクをする習慣のほとんどない欧米においては、なおさら大きな変化だったと思います。 WHO Coronavirus Dasboard 2021 Dec 20 —— 日本国内の11月以降の感染者数が、先進国の中で群を抜いて減っています国産ワクチンがないにも関わらず、短い期間で打つべき人に打ったという点は評価できると思います。一方で、そのワクチンによる重症化抑止によって、無症状者が増えていることが予想されます。現在、東京で見つかっている陽性者はほぼ無症状者。陽性の発覚するタイミングは、主に海外渡航のための事前検査のケースなどです。感染者数が落ち着いている状況下、積極的に検査を受けようとは思わないでしょうから、無症状感染者は一定数存在するのかもしれません。—— 感染者の「報告者数が減った」という表現のほうが正確かもしれませんねそもそも外国と日本には、前提条件として大きな差異があります。日本は、・水道水が清潔・医療制度が充実している・島国であるという特徴があります。特にお水に関しては、「安心・安全なお水が、蛇口をひねれば出てくる」というのは非常に大きい。海外では、飲み水にするためには煮沸が必要ですから、日本の水道水のような水準は、世界でみると決して当たり前ではありません。海外では、水道が感染源になっているかもしれません。 —— 第6波が来るかどうかについて、連日各局で報じられています何をもって第6波というか、という問題がまずあります。日々、感染者数として報告されているかたがたは海外旅行の渡航前にPCR検査を受け発覚した無症状者、と言いましたが、やはりワクチン接種済のかたが市中にたくさんいる可能性は否定できません。 WHO Coronavirus Dasboard(Japan)2021 Dec 20 日本の感染者数のグラフを参照すると、第1波~第4波までの波が上昇と加工のカーブが似たような傾斜になっていることが分かります。しかし第5波は、急速に減少に転じていることが見て取れます。これは、“ワクチン接種によって重症化に至らず、検査を受けていない人”の存在によるものなのかもしれません。—— オミクロン株が注目されていますが、弱毒性なのではないかという話もありますそれについては研究結果を待たなければなりませんが、ウイルスが変異を繰り返していく過程で弱毒化する事例は、数多く報告されています。例えば、ワクチン開発では、「継代培養」という培養を繰り返す手法が用いられますが、培養の過程では、弱毒性で感染力の強い株を残していきます。猛威を奮っているデルタ株もそうですが、新型コロナの遺伝子配列は何度も変わっています。日本国内で日々見つかっているのもデルタ株。オミクロン株はまだほんの数例です。このオミクロン株が弱毒(すなわち重症化しにくい)であるとは、どういう風に考えたらいいでしょうか?私はウイルス学者ではありませんが、重症化とは、肺炎(肺胞の細胞に炎症が起こり、ガス交換が難しくなる)やウイルス血症(血液中にウイルスが入りこんでヒトの免疫細胞からのサイトカインを過剰に出させたり血栓ができたりすること)によって全身状態が悪くなることです。弱毒株が、粘膜上皮細胞にだけ感染し、肺炎やウイルス血症を起こしにくく変異したというのであれば、通常の感冒の原因ウイルスと同じ状態に進化していく過程だと考えられるのです。—— オミクロン株には、現在承認されているワクチンの有効性が低いとも報じられています承認されているワクチンには、ファイザー社製、モデルナ社製、アストラゼネカ社製などがありますが、どれも当初のいわゆる「武漢株」を元に開発されたものです。オミクロン株が未解明であるうちは何とも言えません。オミクロン株が解明され、仮に“弱毒性で重症化しない”と確定した場合、ワクチン接種しなくても、オミクロン株に感染すれば免疫獲得ができるという考え方をするかたが現れるかもしれません。しかし、アルファ株でもデルタ株でも、いくつもの後遺症の報告があります。オミクロン株が弱毒性で重症化しないと分かったとしても、“実は後遺症が重い”という可能性は残されています。その可能性を考慮すると、やはりワクチン接種のほうが合理的だと言えそうです。—— コロナ禍が過去のものになる日が来るのはいつなのでしょうかマスクをせずに公共の場で過ごせるようになるためには、もう2~3年必要なのではないかと考えています。いま日本国内では感染拡大が抑えられていたとしても、海外で猛威を奮っているような状況では、ある程度の行動制限はやむを得ません。ただ、オミクロン株についてもそうですが、過剰に心配を煽るような報道が多いことは懸念しています。第6波への備えとしては、・患者数の急増の予兆をとらえる・保健所機能を強化する・医療資源を確保する・各種検査の精度を管理する・大規模ワクチン接種センターの維持これらを適宜行なっていく必要があると考えています。—— 最後に、読者のかたに向けてメッセージをお願いします新型コロナウイルスの感染拡大状況にかかわらず、時間は刻々と過ぎていきます。これから年末年始、クリスマス、受験シーズンなどイベントがありますが、これまで感染拡大をブロックできてきた行動を、もうしばらく継続してほしいと思っています。マスクの着用や、三密を避ける意識など、個人ができる対策は、変異株対策においても同じです。ご自身のみならず、周囲には、“たった一度の感染で、大事な時期を棒に振るかもしれない人がいる”ということを念頭に置いていただきたいと思います。—— ありがとうございました (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) delfino施設まるごと抗菌とは 感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します。お問い合わせは以下のリンクから! お問い合わせ 参照URLWHO Coronavirus Dasboard
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新しい資本主義へ。大臣選挙事務所、他にdelfino施設まるごと抗菌を採用
導入事例:やまぎわ大臣 選挙事務所、他 「感染ゼロ」をめざし、抗菌・抗ウイルス製品「delfino(デルフィーノ)」を展開する株式会社デルフィーノケア(東京都目黒区)は、2021年10月、現経済再生担当大臣・コロナ担当である衆議院議員やまぎわ大志郎大臣の選挙事務所、選挙カー並びに衆議院議員会館の控室に「デルフィーノ施設まるごと抗菌」を導入いただきました。 ご導入の背景 岸田内閣の肝いりである新しい資本主義を先導するべく、経済再生担当、コロナ担当など内閣府特命担当大臣に就任された、やまぎわ大志郎議員。コロナ担当として、事務所スタッフの皆様とともに、感染症予防対策のための有益な民間の技術について、広く遍く情報収集され、その分析に熱心に取り組んでおられます。当社では、医療の現場から生まれた感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」が、約20年のあいだ各方面で採用されてきた経緯、抗菌のメカニズムや、合理的な施工方法のノウハウを丁寧にご説明させていただき、大臣をはじめとした事務所の皆様が使用される、各所の抗菌製品として採用いただきました。 施工風景 選挙事務所の施工風景 安心の施工済シール貼付(飛沫防止パネル) 安心の施工済シール貼付(ガラス面) 実施概要団体名 :やまぎわ大志郎大臣選挙事務所施設種別 :選挙事務所、選挙カー、衆議院議員会館控室実施目的 :感染症対策実施内容 :delfino施設まるごと抗菌 「デルフィーノ施設まるごと抗菌」とは 感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します。お問い合わせは以下のリンクから! お問い合わせ
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