エアコンのカビ対策は、お済みですか?

 

 

梅雨から夏にかけて家のあらゆるところに発生するカビ。

 

この前、掃除したばかりなのに~(涙)

 

と、がっかりしてしまうこともしばしば…。つい、見て見ぬふりをしたくなるカビですが、問題は見た目だけではありません。

 

カビは、さまざまな病気の原因になるのです。

 

今回のコラムでは、そんなカビのリスクについて、発信したいと思います。

 

 

カビに起因する病気には、なんと致死率50%のものもあります。カビというと、水回りに発生する「クロカビ」、食品に生える「アオカビ」などが想起されますが、

 

カビは、目に見えるものだけではありません。

 

空気中にも、目に見えないカビが浮遊しているのです。その数は、

100~1000個/1㎥

といいます。こんなにも大量のカビが浮遊しているのなら、「人は一日に1万個以上ものカビを吸い込んでいる」というのも頷けますね。

 

カビが発生する仕組み

 

カビのメカニズムは、植物に例えると分かりやすいかもしれません。

 

カビの「胞子」は生存するのに適した環境に付着すると、そこから茎のように「菌糸」を生やし、細胞分裂を繰り返しながら発育、次第に「胞子」を作り出すようになります。「胞子」はタンポポの綿毛のように、風や雨に乗って周囲に浮遊し、さまざまな場所に落下、そこでまた根を生やし、どんどん増殖していく

 

という仕組み。カビひとつひとつの大きさは、直径2~10マイクロメートルと、肉眼では全く確認することができませんが、増殖するのに適した環境下では2~3日で目に見える塊となり、カビは私たちの前に姿を現します。つまり、日ごろ私たちが目にしているカビは、無数のカビの群れなのです。カビが目に見えるようになった時点で、すでに大量の胞子がまき散らされている状態というわけですね。

カビの増殖に必要な条件はこちら。

 
  • ・最適湿度80%以上(60%以上で活発になる種類も)
    ・最適温度25~28度(10℃~30℃でも発育可)
    ・酸素(無酸素状態でも死滅せず、わずかな酸素で増殖)

 

これらの条件がそろう日本の夏は、カビにとってはまさに天国です。ちなみに、カビの栄養源は、食物からプラスチックまで、ほぼ全て。

 

カビが引き起こす病気

 

カビは、多くの病気の原因になり得ますが、特に注意が必要なのは、こちら。

 

  • アスベルギルス症
    夏型過敏性肺炎

 

これら2つの病気について、以下で詳しくご説明していきます。

 

アスペルギルス症

原因となるカビ「アスベルギルス」は、広く自然界に存在している真菌の一種で、発酵食品を作るときに欠かせない「コウジカビ」の仲間です。屋内外のどこにでも存在しており、空気中のカビの約1割がアスベルギルスだといわれています。健康な人がアスベルギルスを吸い込んだとしても、免疫力の働きにより退治することができますが、

 

免疫力が弱まっている人や、もともと肺に空洞性の病変を持っている人が吸い込むと、肺や気管支で増殖し、発症する

 

のです。特に、白血病、HIV(エイズ)、がん、糖尿病患者など、免疫力が著しく低下した人が感染すると、急速に症状が進行し、肺が硬化して呼吸不全に陥ることも…。その場合の治療は困難で、死亡率は約50%にもなります。また、アスペルギルスに対してアレルギーを持っている場合も、吸い込むことでアレルギー反応による病気を発症します。とくに喘息を持っている人は要注意です。

 

アスペルギルス症についての表

 

夏型過敏性肺炎

 

「トリコスポロン」と呼ばれるカビを吸い込むことで、肺が過剰なアレルギー反応を示し、間質性肺炎という肺炎を起こします。トリコスポロンは、湿気の多い木造家屋、とくに雨漏りや浴室の湿気で腐った木材、湿気を含んだ畳を好みますカビの増殖と共に6月~10月に発症することが多いため、夏型過敏性肺炎と呼ばれていて、日本で見つかった疾患です。

カビが増殖しにくい冬季は症状が軽減・消失しますが、夏になると再発を繰り返すのが特徴です。再発を繰り返すうちに肺が硬化し、呼吸不全に陥り、死に至るケースもあります。

 

夏型過敏性肺炎を説明する表

 

これら2つの病気以外にも、浴室や台所でよく見られるクロカビが皮膚の傷口などから体内に侵入し、肝臓や脳に潰瘍を形成して、死に至った事例も…。また、発ガン性のある毒素を産生するカビは他に多く存在します。もし、食品にカビが生えている場合は、目に見えないカビや毒素が全体に広がっている可能性があるため、決して食べないようにしてください。その毒素は、通常の加熱処理では消失しないのです。カビを侮ることなかれ

 

予防のカギは、掃除×換気×抗菌

 

カビの病気を防ぐためには、家の中のカビを減らすことが何よりも重要です。生物を細胞の構造で分類すると、核酸を囲む核膜を持つ「真核生物」と、核膜を持たない「原核生物」に分けられますが、カビは人間と同じ真核生物です。それは、カビを殺す薬は人間の細胞にも害を及ぼすことを意味しますので、カビが全身に回ってしまうと治療は困難を極めます。

カビを減らすポイントはズバリ、こちら。

 

掃除 × 換気 × 抗菌

 

 以下の表にある対策を心がけ、カビを退治しましょう。

 

家の中のカビ対策「掃除×換気×抗菌」の一覧表

 

注1)まるごと抗菌コーティング

感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。

そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します。

お問い合わせは以下のリンクから!

 

お問い合わせ

 

目に見えなくても、カビは呼吸をするたびに体の中に取り込まれています。

ちりも積もれば山となります。その前にぜひ、「掃除×換気×抗菌」の3ステップで、カビの脅威から体をお守りください。

 

(監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生)

 

参照URL

 

SCジョンソン 「カビとカビ胞子の気になるハナシ」

神奈川県衛生研究所 「空気中のカビ」

カビトリ 「カビの胞子とは?知らない人は要注意!カビの対策はここからはじまる」

at homeこだわりアカデミー 「人に棲みつくカビの話―病原真菌の恐怖」

千葉大学 「増加する「真菌症」への対応」

日テレNEWS24 「死に至ることも…梅雨のカビと病気に注意」

文部科学省 「基礎編 カビとは」

OMRON 「カビが引き起こす怖い病気」

時事メディカル 「カビが原因のアスペルギルス症=免疫低下で深刻な呼吸困難に」

YAHOO!ニュース 「『カビ感染で亡くなる人は着実に増えている』と専門医、特にリスクが高い人は?』

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