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史上最大級の●●、未曾有の●●災害。自分や家族を護るには正しい知識から!
このたびの台風の被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。被災された皆様が、一日も早く平常の生活に戻ることができますようお祈り申し上げます。 自然の力に恐怖し、人の無力を痛感する大規模な自然災害。そんな災害が、大型台風を筆頭に本年はニュースに事欠きません。いったい、地球に何が起きているのでしょうか。原油の採掘、森林の伐採、等々…。残念ながら、思い当たることは十指では足りません。なかでも、日本の国土は災害が集中しやすい環境と言えます。 とはいえ、日本は私たちにとって、とても大切なふるさとです。災害があるからといって、ただちに海外へ移住というわけにはいきません。自然災害とは上手に付き合っていくしかないのです。肝心なことは、災害が起きたときに、自分や家族の命を守れるかどうかです。平成30年7月豪雨では、避難勧告が出ていたにも関わらず、避難せずに亡くなってしまった方が大勢おられるそうです。その背景には、まさか、自分が被災者になるとは思えないといった認知バイアスや、市町村側の情報伝達にも課題があったといいます。避難することの大切さを改めて痛感する、教訓的な出来事でした。 南海トラフ地震や首都直下型地震は、いつ起こってもおかしくないといわれています。今回のコラムでは、災害後に必要な知識のひとつとして、「避難所で注意すべき感染症」について、情報発信いたします。 避難所という存在 日本の災害基本法では、避難所を以下のように定義しています。 避難のための立退きを行った居住者などを、避難のために必要な間滞在させ、または自ら居住の場所を確保することが困難な被災した住民、その他の被災者を一時的に滞在させるための施設。 (災害対策基本法 第49条) 災害時、注意しなければならないのは発生時だけではなく、避難所での生活も問題視されているのです。2016年の熊本地震においては、 「建物崩壊などによる直接死」が50人に対して、避難所生活での疲労等による震災関連死が215人にも上った というデータがあります。ちなみに、避難所というと、体育館などの狭い空間に人が密集し、雑魚寝で過ごすようなイメージはありませんか?じつは、このスタイルが一般的なのは先進国の中では日本だけ…。 (※既に改善が進んでいる地域もあります)避難所での生活は、疲れがたまりやすいのみならず、感染症が成立し易い条件が揃っていると言えます。 それに、避難所には高齢者、乳幼児、妊産婦など災害弱者がおられるので、感染症対策が重要です。災害時の避難所では、手洗い用や水洗トイレ用(トイレ下水配管が使えることが確認後)は手に入っても、口にできる水には制約があります。また、調理場、ゴミ置き場などの衛生施設が充分でないことも珍しくありません。では、避難所生活を送らなければならなくなったら、どのような感染症に注意が必要なのでしょうか?感染症が成立しやすい日本の避難所生活 日本国内では、上下水道の整備やワクチン施策の充実といった公衆衛生の基盤が整備されており、感染症の発生がある程度おされられている状態といえます。ところが、堤防の決壊による床上浸水、下水施設の破綻、衛生害虫の発生などが起こると、感染症が増加する要因となります。また避難所での集団生活が長期化すれば、感染症のリスクが高まると言えるでしょう。 日本環境感染学会「大規模自然災害の被災地における感染制御マネージメントの手引き」 日本の避難所では、感染症が成立するために必要な3つの条件がそろっています。 <感染症が成立するための3条件>① 病原体(感染源)② 感染経路 ③ 感受性のある人 これら3つの条件と、日本の避難所生活を照らし合わせながら見ていきましょう。 一方で、欧米では健康被害を防ぐ観点から、災害発生から3日内には簡易ベッドが用意され、家族単位のテントで避難生活を送るのが一般的です。食事も、調理してすぐ提供するのが安全で温かく、美味しいという観点から、災害ボランティアに登録するプロのコックが用意します。(※日本でも多くの避難所で簡易ベッドが導入されていますが、課題は山積みのようです)避難所で注意したい感染症、予防と対策 では、避難所ではどんな感染症に注意が必要なのでしょうか?東日本大震災の際には、インフルエンザや感染性胃腸炎(ノロウイルス感染症)などが避難所で流行しました。近接して生活することを余儀なくされる避難所では、呼吸器系感染症の流行に対して脆弱です。この震災時では、インフルエンザが同一避難所の複数の建物に、急速に広がる事例が報告されています。避難生活で注意したい感染症と、その対策について、以下にまとめてみました。 これらが、避難所生活で注意したい感染症一覧です。たくさんありますね…。ワクチンで予防できる感染症に関しては、くれぐれも平常時に接種しておくことをおススメします。 備えあれば憂いなし、です。また、避難所でタオルを共用しないことは、とびひ以外にも、結膜炎予防にも非常に重要です。歯磨きを含む口腔衛生が悪化することによる、誤嚥性肺炎(※)や虫歯といった症状にも注意が必要です。 ※唾液などを飲み込むことを嚥下(えんげ)といいますが、健康な人であれば、嚥下すると口から食道を通って胃に入っていきます。しかし、嚥下機能が低下すると、食べ物などが口から気管に入ってしまいます。これが誤嚥(ごえん)です。誤嚥性肺炎は、細菌が唾液や食べ物などと一緒に誤嚥され、気管支や肺に入ることで、炎症を発症する疾患です。 感染症を流行させないために一人ひとりができること 共同生活を行う避難所では、感染症を拡大させないよう、一人ひとりが心がけることが大切。「避難所における感染対策マニュアル」より、予防法を抜粋してお伝えします。 以上、避難所で心がけたい感染症の予防法でした。防災バックの中に、手指消毒液、マスク、サランラップは必須ですね!被災地でのボランティアをお考えのかたへ これまでのように、被災地においては、水系・粉塵曝露を原因とした感染症や避難所での密集した集団生活による感染症が流行するリスクがあります。ボランティアで被災地・避難所へ向かわれる方には、主に感染症予防(特に持ち込みおよび自身の罹患の予防)という観点から、国立感染症研究所で発信されている、以下のページをご一読いただき、予防を心掛けてください。ご自身のためだけでなく、感染拡大を防ぐためにも大変重要です。 ボランティアに行かれる際にご留意いただくこと(国立感染症研究所 感染症疫学センター) 以上、今月号では自然災害時の避難所に焦点をあて、そのリスクと対策について書かせていただきました。少しでも読者の皆様の参考にしていただければ幸いです。 (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 日本環境感染学会「大規模自然災害の被災地における感染制御マネージメントの手引き」内閣府「1 災害を受けやすい日本の国土」「避難所のあり方、海外との比較」避難所・避難生活学会理事長 榛沢 和彦氏「「東日本大震災―地震・津波後に問題となる感染症― Version 2」」日本感染症学会国立感染症研究所東北感染制御ネットワーク「避難所における感染対策マニュアル」日本感染症学会「震災と感染症」厚生労働省「FORTH」厚生労働省「分かりやすい ウイルス性肝炎 ? ウイルス肝炎研究財団」NHK「避難所生活で知ってほしい」全日本民医連「特集 避難所を考える」令和元年 防災白書朝日新聞「災害関連死を防ぐ合言葉TKB 過ごしやすい避難所とは」広島ニュースTSS「【広島から伝えたい】水道復旧に動いた父が死亡、うわさに苦しんだ息子 「災害関連死」を知らない人へ」HUFFPOST「東日本大震災、体育館避難所で起きたこと」中央防災会議「災害時の避難に関する検討課題」感染症TODAY「大規模災害と感染症」社会福祉法人恩賜財団済生会 誤嚥性肺炎
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長引く咳は危険信号かも…「百日咳」が流行中
長かった猛暑の時期が過ぎ、秋の気配が感じられますね。暑さが苦手なかたも、ようやく積極的に外に出られそうな気候です。しかし、季節の変わり目で、天候も不安定なこの時期。 猛暑下の疲れも残っており、免疫力が低下しがちです。 「少し風邪気味かな…」「そういえば、少し咳が続いているかも…」 そんなかたも少なくないのではないでしょうか?そこで、今回採り上げるのは、そんな咳症状について。 「いやいや、ただの風邪だから」 と、ご自身で決めつけてやしませんか? いま、全国的に「百日咳」流行が注目を集めているのです。 青年・成人の感染例が増加!知らない間に感染源に 「百日咳」は2018年1月から新しい届け出基準によるサーベイランスが始まりました。従来は全国の約3000か所の小児科の定点医療機関から週単位で届け出してもらっていましたが、 ・報告数が30年前の約1/10に減ってきた・アウトブレイク発生時、必ずしもその患者さんが定点の医療機関にかかるとは限らない という背景から、新しい制度では、小児科だけでなく内科の医療機関からも報告する方法に変更されました。すると、2018年の1年間(52週)の累計患者数は11,190人でしたが、2019年に入ってからは、36週時点で11,953人が報告されており、昨年を上回る勢いです。もちろん、これには医師による新しい報告制度の認知が進んだことや、信頼性の高い検査法が多く用いられるようになった背景があるのかもしれません。 えっ?「百日咳」って、乳児がかかる病気だったのでは? かつてはそのとおりでした。そのため、小児科専門の先生がたから発生状況を報告してもらっていたのです。ところが、 2005年頃から、小児科で子供のついでに受診したその親の世代である20歳以上の患者さんが多く報告されるようになった のです。新しい制度では、すべての年齢を対象とした報告となっているので、全体像が見えるようになりました。とくにワクチン接種歴との関連をみてみると、いろんなことが見えてきました。 キーワードは「3つの峰」 国立感染症研究所からの百日咳に関する発表によると、 ・初回ワクチン接種前を含む0歳児・7歳ピークにした5歳から15歳未満までの学童期 ・30~50歳台の成人 の3つの峰があることがわかります。 百日咳は、 生後1歳未満の乳児が感染すると重症化しやすく、特に生後6ヵ月未満の乳児においては死に至る可能性の高い危険な病気 です。0歳で発症した場合、半数以上の患者が呼吸管理のために入院しているという報告もあります。一方で、青年・成人が感染した場合は軽症であるケースが多く、百日咳と気づかないまま日常生活を送る人が感染を広げています。 4回の定期接種では、予防は不十分 百日咳は、予防接種で防ぐことができる病気です。1950年から定期予防接種に定められ、現在は破傷風、ジフテリア、百日咳にポリオを加えた四種混合ワクチンの一部として、生後3か月から3~8週の間隔で3回、3回目の約1年後に4回目を接種することになっています。四種混合ワクチンは無料で接種することができるため、その接種率は高く、ほぼ100%の子どもが2歳前に1回目の接種を完了、4回目の接種も約83%の子どもが完了しています。ところが、上図の最も多い峰である5歳から15歳までの年齢層の患者をよく見てみると、4回のワクチン接種歴がある人でした。なぜ、百日咳の感染が広がっているのでしょう。その理由は… 百日咳ワクチンの効果は、4~12年で弱まってしまう ためなのです。国立感染症研究所の資料によると、4回目の接種が完了した4年後の5歳には、抗体保有率が20%台まで低下するとあります。にも関わらず、日本で5回目以上の追加接種が行われてこなかったのは、百日咳ワクチンの副作用が、成長するに伴い強くなってしまうためでした。アメリカなどのワクチン先進国では、11歳までに6回の接種が推奨されています。日本でも2016年に青年・成人への追加接種の安全性が検証されたことから、日本小児科学会では7.5歳までに5回目のワクチン接種を推奨しています。しかし、その事実はあまり認知されておらず、かつ自己負担での接種になるため、ワクチンでの予防対策が不十分なまま感染が拡大しているのが現状です。 百日咳の症状は 百日咳の症状は、いったいどのようなものなのでしょうか。百日咳は、感染してから回復するまで、以下3つの経過をたどります。 百日咳は、抗菌薬の投与による治療が可能です。カタル期に最も感染力が強くなるため、1週間以上、咳が長引いている場合は、医療機関でのお早目の受診をおススメします。 百日咳を予防するためには 百日咳の感染経路は、以下の2つ。 患者の咳やくしゃみと一緒に排出された菌を吸い込む「飛沫感染」患者の手についた菌が付着した物を介する「接触感染」 百日咳の感染力は非常に強く、狭い空間を長時間共有する環境に菌が入り込んだ場合、感染は簡単に拡大していきます。その感染力は、百日咳患者のいる家庭内において、免疫のない家族が発症する確率80%以上といわれているほど。そのため、予防にはワクチンの接種が一番。乳幼児のお子さんがいる場合、四種混合ワクチンの接種を必ず行なうようにしましょう。乳幼児以外のご家族が予防接種を受ける場合は、Tdapと呼ばれる三種混合ワクチン(百日咳、ジフテリア、破傷風)を接種することが可能です。ただし、健康保険適用外となるため、約1万円程度の費用がかかり、接種可能な医院も限られています。家族全員の接種を考えると、大きな出費にはなりますが、生後6カ月未満の患者のうち、半数以上が生後3ヵ月未満児であることがわかっています。つまり、四種混合の接種が可能な月齢に達する前に、家族から感染してしまうことになります。乳児の命が危険に晒されるかもしれないと考えると、検討する余地は大いにありそうです。乳幼児がご家庭にいなくても、長引く咳は本人がいちばん辛いもの。会議中や商談中などで咳が止まらなくなったときを想像したら、やはり感染を防ぎたいですね。 予防接種以外の対策法としては、マスクの着用、こまめな手洗いといった基本的な対策も重要です。知らないうちに感染拡大の一端を担うかもしれないという事実を重く捉え、感染症を広げないマナー、大切にしたいものですね。 (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 国立感染症研究所国立感染症研究所感染症情報センター東京都感染症情報センターAERA「急増する大人の百日咳 知らぬ間に感染源になる危険」ラジオNIKKEI 「全数把握対象疾患となった百日咳の今日的問題とこれからの対応」 ヨミドクター(yomiDr.) 「百日咳予防は定期接種4回では不十分」 OMRON 「おとなに増えている百日咳(ひゃくにちぜき)」
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「東京2020 マスギャザリング」への備え
東京オリンピック・パラリンピック開催まで、あと一年足らず。限界まで鍛え抜かれた選手たちの世界のプレーを、この目で見るチャンスです!チケットの1次抽選には、96万人の当選者数に対して約512万人が応募、倍率は1枚あたり約5.3倍という報道もありました。開催期間中は、50万~100万人/日の観戦客が東京を訪れるともいわれます。日本中が大いに盛り上がりそうですね! さて、そんな胸躍る世界規模のイベント「東京2020」ですが… 大勢が集まるところに、感染症リスクあり! なのです。今回では、そのリスクについて採り上げていきたいと思います。 「マスギャザリング」とは オリンピック・パラリンピックのような世界規模の祭典では、前述のように、大勢の観光客・関係者が集まります。このように、 一定期間、限定された地域において、同一目的で多くの人が集合した状態 これを「マスギャザリング」と呼びます。マスギャザリングが形成されている際は、感染症のみならず、さまざまな健康危機管理事態の発生が予期されます。特に、国境を越えてさまざまな人が集まる国際的なイベントにおいては、輸入感染症のリスクが懸念されます。近年の事例をみると、 2016年のリオ五輪開催時…WHOがジカウイルス感染症を国際的な脅威に対する公衆衛生上の緊急事態であると宣言。2017年9月のバスケットボールクラブカップ開催時…マダガスカルで発生した肺ペストが首都や港湾都市で拡大、当時開催されていたインド洋チャンピオンクラブカップのバスケットボール大会関係者の死亡も報じられました(同年11月20日時点で2,348名が感染、うち202名が死亡)。2018年2月の平昌冬季オリンピック開催時…ノロウイルスが感染拡大。スイス選手団2名、および五輪の警備員94名を含む、200人以上が感染と報じられました。 このように、近年だけをみても、国際大会での高いリスクをうかがい知ることができます。 2019年以降に国内開催される国際イベント 2025年までに、日本国内では以下のイベントの開催が予定されています。 このように、いくつかの大型イベントが予定され、外国人観光客の訪日が見込まれています。2019年6月に開催のG20では、約3万人の外国人が訪日したといわれていますが、このときは輸入感染症の流行は見られませんでしたが、G20で訪日したのは主にVIPと報道機関。相対的に健康管理には意識が高い層であると考えられるため、感染症の脅威は低かったと考えられますので、国際大会との比較は早計かもしれません。 国際大会で注意すべき感染症/日本政府の取り組み 国際大会に際しては、政府や専門家らによる感染症対策が綿密に進められていますが、特に輸入感染症においては、その都度リスク評価、対策が必要です。 ●世界中からの訪日客が見込まれ、想定される国・エリアからの輸入感染症リスクの想定●政府、行政、大会組織委員会、自治体との情報共有など連携の強化●正確な情報収集、開示、および発信 日本政府でも、パンデミックの防止、間違った情報流布による混乱を来さないように各種体制整備を進めており、既にいくつかの施策が実施されています。例えば、出入国者に対する感染症の注意喚起を強化、入国者に対してはサーモグラフィによる体温測定を行い、必要に応じて問診や検査等を実施するなど水際対策を実施しています。さらに感染症の情報共有システムを整備。感染症が疑われる患者の報告定義も見直し、医療機関からの報告を徹底すると共に、全国の自治体間で即時に情報共有可能な仕組み作りなどを行っています。従来より、比較的高度な公衆衛生のシステムを保有していると言われる日本ではありますが、こうした国際大会を機に、そのシステムをさらに昇華させ、大会後にも活かせる遺産として残していくことが期待されます。 東京2020に際して注意すべき感染症 国際大会時に注意すべき感染症のなかで、「東京2020に際して注意すべき」と発表されている感染症を、以下の表でご紹介します(クリックで画像は拡大します)。 一人一人が危機意識を持って予防を! 感染症への防御策として一番大切なのは、私たち一人ひとりが危機意識を持って、しっかり予防対策を行うことです。流行が懸念される感染症の中には、麻しん、風しん、侵襲性髄膜炎菌感染症、百日咳など予防接種で防ぐことができる感染症も。まずは、ご自身の予防接種歴や罹患歴を見直し、流行が懸念される感染症について抗体があるかどうかを調べることが大切です。もし抗体がなければ、早めにワクチンを接種するようにしてください。さらに、イベント期間中は特にしっかりと手洗いを行い、場合によってはマスクの着用など、基本的な予防対策を心がけることが肝心。国立感染症研究所の感染症速報など、正確な情報を得ようとする姿勢も大切です。 以上、今回は国際大会というマスギャザリングの紹介と注意すべき感染症についてお伝えしました。自国開催という稀有な体験を心から満喫できるよう、ご自身やご家族の体調管理・心構えは万全に、思いっきり楽しみましょう! (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL みずほフィナンシャルグループによる東京五輪リサーチインバウンド コト消費ラボRWC2019ニュースNEWS JAPAN【平昌五輪】ノロウイルス感染広がる国立感染症研究所 感染症疫学センター 東京オリンピック・パラリンピック競技大会における感染症サーベイランスについて一般社団法人日本感染症学会 インバウンド感染症への対応厚生労働省健康局 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会にかかる感染症対策について東京都感染症マニュアル2018
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スポーツ環境の水準を世界レベルに!「delfino施設まるごと抗菌」導入
導入事例:ドームアスリートハウス様 「感染ゼロ」をめざし、抗菌・抗ウイルス製品「delfino(デルフィーノ)」を展開する株式会社デルフィーノケア(東京都目黒区)は、アスリートのパフォーマンス最大化のための支援を行なうドームアスリートハウス様(東京都江東区)に、「delfino施設まるごと抗菌」を導入いただきました。 株式会社ドーム/ドームアスリートハウスについて 同社は、「スポーツ環境の水準を世界レベルに引き上げたい。世界での活躍を目指すアスリートの夢を実現する手助けをしたい」などの成果を目指す、社会価値創造カンパニー。あの、「アンダーアーマー」をはじめとしたスポーツ用品の販売や、スポーツサプリメント、スポーツメディカル用品の開発・製造・販売などを手掛けています。ドームアスリートハウスは、最新の専門的かつ科学的な情報を提供し、システマチックなトレーニングを行うことでアスリートのパフォーマンスを高めることのできる、日本唯一のアスリート専用のパフォーマンス開発機関です。施設には最新のトレーニング・リカバリー設備を完備し、豊富な指導経験を持つスタッフが、競技・選手個人に合わせてパフォーマンス・アップのサポートを行っています。 採用の経緯(ご担当者様より) ドームアスリートハウスは、各分野で高パフォーマンスを発揮するアスリートたちの専門施設です。それらの環境を、安心・安全に保つことは我々の重要な使命です。なかでも、アスリートにとって大きな脅威である感染症への対策は、当初から非常に重要であると考えていましたが、なかなか最適解が見出せずにいました。そんなときに、社外の有識者から聴いたのが、この「delfino(デルフィーノ)」というプロダクトでした。同社の説明のなかで、法医学研究室で開発されたという事実、人体に悪影響を及ぼすことなく感染症対策ができる点、さらに防臭にも一役買ってくれるという点などに大きな魅力を感じ、検討を始めました。そして、何度かの意見交換を経て、試験導入としてリカバリ―ルームで効果測定していくことを決めました。 施工について 今回の施工では、リカバリ―ルームの全域を「まるごと抗菌」しました。噴霧機を各所に設置、網羅的に噴霧する傍ら、床面に敷かれたマットの拭き上げ、およびマッサージベッドへの直接噴霧など、アスリートの皆さんが直接触れる可能性の高い場所を重点的にフォロー、強固なコーティングを目指しました。 施工後インタビュー(ご担当者様より) 「まるごと抗菌」実施ありがとうございました。今回の抗菌コーティングによって、契約アスリートの皆さんが一層自身のパフォーマンス向上に集中できる環境が整ったことを大変嬉しく思っています。また、僅かな時間の施工にも関わらず、長期間効果の持続が期待できる点も素晴らしいと感じています。 施工概要場所 ドームアスリートハウス(DOME ATHLETE HOUSE)所在地 東京都江東区実施目的 感染症対策、におい対策実施内容 delfino施設まるごと抗菌 「デルフィーノまるごと抗菌」とは 感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します。お問い合わせは以下のリンクから! お問い合わせ
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エアコンのカビ対策は、お済みですか?
梅雨から夏にかけて家のあらゆるところに発生するカビ。 この前、掃除したばかりなのに~(涙) と、がっかりしてしまうこともしばしば…。つい、見て見ぬふりをしたくなるカビですが、問題は見た目だけではありません。 カビは、さまざまな病気の原因になるのです。 今回のコラムでは、そんなカビのリスクについて、発信したいと思います。 カビに起因する病気には、なんと致死率50%のものもあります。カビというと、水回りに発生する「クロカビ」、食品に生える「アオカビ」などが想起されますが、 カビは、目に見えるものだけではありません。 空気中にも、目に見えないカビが浮遊しているのです。その数は、100~1000個/1㎥といいます。こんなにも大量のカビが浮遊しているのなら、「人は一日に1万個以上ものカビを吸い込んでいる」というのも頷けますね。 カビが発生する仕組み カビのメカニズムは、植物に例えると分かりやすいかもしれません。 カビの「胞子」は生存するのに適した環境に付着すると、そこから茎のように「菌糸」を生やし、細胞分裂を繰り返しながら発育、次第に「胞子」を作り出すようになります。「胞子」はタンポポの綿毛のように、風や雨に乗って周囲に浮遊し、さまざまな場所に落下、そこでまた根を生やし、どんどん増殖していく という仕組み。カビひとつひとつの大きさは、直径2~10マイクロメートルと、肉眼では全く確認することができませんが、増殖するのに適した環境下では2~3日で目に見える塊となり、カビは私たちの前に姿を現します。つまり、日ごろ私たちが目にしているカビは、無数のカビの群れなのです。カビが目に見えるようになった時点で、すでに大量の胞子がまき散らされている状態というわけですね。カビの増殖に必要な条件はこちら。 ・最適湿度80%以上(60%以上で活発になる種類も)・最適温度25~28度(10℃~30℃でも発育可)・酸素(無酸素状態でも死滅せず、わずかな酸素で増殖) これらの条件がそろう日本の夏は、カビにとってはまさに天国です。ちなみに、カビの栄養源は、食物からプラスチックまで、ほぼ全て。 カビが引き起こす病気 カビは、多くの病気の原因になり得ますが、特に注意が必要なのは、こちら。 アスベルギルス症夏型過敏性肺炎 これら2つの病気について、以下で詳しくご説明していきます。 アスペルギルス症原因となるカビ「アスベルギルス」は、広く自然界に存在している真菌の一種で、発酵食品を作るときに欠かせない「コウジカビ」の仲間です。屋内外のどこにでも存在しており、空気中のカビの約1割がアスベルギルスだといわれています。健康な人がアスベルギルスを吸い込んだとしても、免疫力の働きにより退治することができますが、 免疫力が弱まっている人や、もともと肺に空洞性の病変を持っている人が吸い込むと、肺や気管支で増殖し、発症する のです。特に、白血病、HIV(エイズ)、がん、糖尿病患者など、免疫力が著しく低下した人が感染すると、急速に症状が進行し、肺が硬化して呼吸不全に陥ることも…。その場合の治療は困難で、死亡率は約50%にもなります。また、アスペルギルスに対してアレルギーを持っている場合も、吸い込むことでアレルギー反応による病気を発症します。とくに喘息を持っている人は要注意です。 夏型過敏性肺炎 「トリコスポロン」と呼ばれるカビを吸い込むことで、肺が過剰なアレルギー反応を示し、間質性肺炎という肺炎を起こします。トリコスポロンは、湿気の多い木造家屋、とくに雨漏りや浴室の湿気で腐った木材、湿気を含んだ畳を好みます。カビの増殖と共に6月~10月に発症することが多いため、夏型過敏性肺炎と呼ばれていて、日本で見つかった疾患です。カビが増殖しにくい冬季は症状が軽減・消失しますが、夏になると再発を繰り返すのが特徴です。再発を繰り返すうちに肺が硬化し、呼吸不全に陥り、死に至るケースもあります。 これら2つの病気以外にも、浴室や台所でよく見られるクロカビが皮膚の傷口などから体内に侵入し、肝臓や脳に潰瘍を形成して、死に至った事例も…。また、発ガン性のある毒素を産生するカビは他に多く存在します。もし、食品にカビが生えている場合は、目に見えないカビや毒素が全体に広がっている可能性があるため、決して食べないようにしてください。その毒素は、通常の加熱処理では消失しないのです。カビを侮ることなかれ。 予防のカギは、掃除×換気×抗菌 カビの病気を防ぐためには、家の中のカビを減らすことが何よりも重要です。生物を細胞の構造で分類すると、核酸を囲む核膜を持つ「真核生物」と、核膜を持たない「原核生物」に分けられますが、カビは人間と同じ真核生物です。それは、カビを殺す薬は人間の細胞にも害を及ぼすことを意味しますので、カビが全身に回ってしまうと治療は困難を極めます。カビを減らすポイントはズバリ、こちら。 掃除 × 換気 × 抗菌 以下の表にある対策を心がけ、カビを退治しましょう。 注1)まるごと抗菌コーティング 感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します。お問い合わせは以下のリンクから! お問い合わせ 目に見えなくても、カビは呼吸をするたびに体の中に取り込まれています。ちりも積もれば山となります。その前にぜひ、「掃除×換気×抗菌」の3ステップで、カビの脅威から体をお守りください。 (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL SCジョンソン 「カビとカビ胞子の気になるハナシ」神奈川県衛生研究所 「空気中のカビ」カビトリ 「カビの胞子とは?知らない人は要注意!カビの対策はここからはじまる」at homeこだわりアカデミー 「人に棲みつくカビの話―病原真菌の恐怖」千葉大学 「増加する「真菌症」への対応」日テレNEWS24 「死に至ることも…梅雨のカビと病気に注意」文部科学省 「基礎編 カビとは」OMRON 「カビが引き起こす怖い病気」時事メディカル 「カビが原因のアスペルギルス症=免疫低下で深刻な呼吸困難に」YAHOO!ニュース 「『カビ感染で亡くなる人は着実に増えている』と専門医、特にリスクが高い人は?』
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プールの感染症「みずいぼ」と「とびひ」
例年にないほど真夏日が連続した令和の幕開け。この調子だと8月頃にはいったいどんな猛暑が待っているのでしょうか。どれだけ夏が大好きな人でも、想像しただけで頭がクラクラしてしまいそうです。さて、そんなアツイ夏のオアシスの定番は、プールですね。 6月はプール開きの季節です。幼稚園・保育園や小学校などでは、続々とプール開きが行なわれているとか。そんなプールに入る日を待ち望んでいるお子さんは多いのではないでしょうか。さいきんではオトナにも、SNS映えするナイトプールなどが、若い女性を中心に人気があるそうです。 しかし、感染症の脅威から皆さんを護りたい私たちがお伝えしたいのは、プールの楽しさではありません。プールはワクワク楽しみな反面、じつは感染症に注意が必要。そこには、なんといっても感染症が成立しやすい「3つの条件」がそろっているのですから。さて、その3つの条件とは… 感染症が成立する3つの条件 感染症が人から人へとうつり、発症するまでには次の「3つの条件」がそろう必要があります。 ① 感染源がある元気な子供に人気のプールですが、病気の潜伏期間中の人(発病する前)や、無症状であっても細菌やウイルスなどの病原体を保有している人(無症状病原体保有者)が利用していることがあります。まさに感染源となるわけです。② 感染経路を通して病原体が広がるプールには限られたスペースに多くの人が密集するため、咳やくしゃみなどの飛沫による「経気道感染」のリスクが高まります。また、プール内では他人の体液に汚染された水の経口摂取による「経口感染」や、タオルやビート版を介した「接触感染」が成立しやすいといえるでしょう。③ 病原体に対して感受性の高い人がいる夏は屋内外での気温差が激しいため自律神経が乱れやすく、さらにプールで体力を消耗することで抵抗力(自然免疫)が低下する人が増えます。 このように、プールには感染症が成立しやすい条件がそろっているのです。しかし、プールの中で感染症がうつる可能性は低いのです。それは(国内の)プール施設では、病原体を無害化する効果のある「塩素」が含まれているから。プール内の塩素濃度は、法律や条例で厳しく定められており、プール管理者は遵守することが義務づけられています。 <厚生労働省の基準>・プール内の塩素濃度は0.4mg/L 以上、1.0 mg/L以下であること・濃度がプール内で均一になるよう、注入口数や注入位置を調整すること・少なくとも毎日午前中に1回以上、かつ午後に2回以上(このうち1回は、遊泳者数のピーク時に)塩素濃度の測定を行うこと ただし、塩素は、晴天日や紫外線が強い日には10分間に0.1~0.2mg/L消失するともいわれています。そのため、基準以上のこまめな管理が必要とされているのです。これらの基準がプール管理者によって守られていれば、プールの水を介して感染症にかかる可能性は少ないといえます。 プールで注意したい感染症とは? 夏の時期に流行る咽頭結膜熱(プール熱)や手足口病、ヘルパンギーナとともに、プールでは以下の2つの皮膚の感染症がうつりやすいので、注意が必要です。 伝染性軟属腫(みずいぼ) 伝染性膿痂しん(とびひ) それぞれについて解説していきましょう。 伝染性軟属腫(みずいぼ) 画像引用:伝染性軟属腫- Wikipedia 伝染性軟属腫(みずいぼ)は、皮膚の表面に小さなブツブツがたくさんできるウイルス性の病気。健康な子どもの場合、6ヵ月~3年で自然に治ると考えられていますが、個人差が大きく、いつ治るかを予測することは困難だともいわれています。当社には、このような体験談も寄せられています。 娘が3歳のときに「みずいぼ」に罹患しましたが、治療はとても厄介なものでした。手術の前に、患部にテープを貼って1時間かけて麻酔を行ないますが、その間、体は元気な幼い彼女は、じっと病院の待合室で待機しなければなりませんでした。手術の方法は、みずいぼを、ひとつひとつ専用の器具でつまみ取っていくというもの。幼い子どもは、施術の間暴れ、泣きわめき続けました。 以下の表で、みずいぼの特徴や治療法などについてまとめました。 クリックで拡大できます 伝染性膿痂しん(とびひ) 伝染性膿痂しん(とびひ)は、1~2mmの水泡ができ、それが数日後には指先ほどの大きさに増大し、ペロッと皮膚がむけたり、厚いかさぶたができる細菌性の感染症です。一か所で発症すると、複数か所にも同様の症状が発症、通常の湿疹やあせもなどとは違う病気だということに気づきます。こちらも体験談が寄せられています。 2歳になる直前に、娘が「とびひ」に罹患しました。「いたい!いたい!」と泣きわめくほど彼女にも辛く、その患部は、もう見るからに痛々しい状態でした。薬を塗り重ね、ガーゼで覆い、テープを貼り…という工程を何度も何度も繰り返し行なわなければなりませんでした。 とびひについても、同様に以下の表で詳しくご説明していますので、ご参照ください。 クリックで拡大できます 「みずいぼ」も「とびひ」も、乳幼児がかかりやすい皮膚の感染症ですが、免疫力が低下していると大人が感染することも。夏は体力も消耗しやすいので、あまり無理をせず、お子さんやご自身の体長に気を配りながら過ごしてください。皆さんのプールライフが、快適なものでありますように! (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参考資料 厚生労働省 遊泳用プールの衛生基準について一般財団法人東京顕微鏡院 プールで感染する病気とは?公益社団法人日本プールアメニティ協会 プールFAQ日本小児皮膚科学会 伝染性軟属腫(みずいぼ)公益社団法人日本皮膚科学会 ミズイボとイボの違い公益社団法人日本皮膚科学会 とびひ
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梅雨になると急増! 4人に1人を悩ませる「水虫」のメカニズム
史上最長の10連休になったゴールデンウィークもあっという間に過ぎ、もうすぐジメジメと鬱陶しい梅雨の季節がやってきます。連日の雨や湿気の多さからくる不快感も去ることながら、職場や電車内に漂う生乾きの汗臭い…鼻をつまみたくなるかたも多いのでは。なかでも、革靴の臭いなんて、もう想像したくありません。ある生活日用品メーカーの調査によると、夏場の革靴の湿度は、なんと90%を超えるというデータも。さて、そんな梅雨にも注意が必要な感染症があります。それは、 水虫 です。水虫患者は、梅雨から夏にかけて急増し、ピーク時は日本人の4人に1人が感染すると言われています。最近では女性の患者さんも増えているとか。そんな水虫は、きちんとケアすれば、防ぐことが可能です。いったい、どのようにすればいいのでしょうか。 水虫の原因は じつは、水虫の原因は「カビ」。水虫の正体は、足に付着したカビが増殖し、皮膚の表層に住み着いている状態です。カビが体に住み着くと聞くと怖い気もします。でも、じつは人間はさまざまなカビと共生していて、アメリカ国立衛生研究所の調査によると、健康な人の足にも80~100種類のカビが常在しているのだそうです。水虫の原因となる菌の名は、 白癬菌(はくせんきん) といいます。水虫でない人の足には常在しません。 白癬菌 白癬菌は、水虫患者が持っている白癬菌が皮膚に付着し、付着したままで24時間以上、高温多湿の環境下に置かれることで、常在するリスクが高まります。そんな白癬菌の特徴は、下記の通りです。 白癬菌(はくせんきん)の特徴・好きな食べ物 :「ケラチン」というタンパク質・好きな場所 :「ケラチン」が豊富な皮膚の角質、爪、毛・元気になる環境 : 湿度70%以上、温度15℃以上 この特徴から、夏場の靴の中は白癬菌が増殖するのに絶好の環境であることがよく分かります。 白癬菌の感染経路は 白癬菌の感染経路の根っこは「水虫患者の足」。直接的に接触することはもちろん、水虫患者の足から剥がれ落ちた角質に触れることでも菌が付着する可能性があります。ただ、白癬菌が足に付着したからといって、必ずしも水虫になるとは限りません。白癬菌は、皮膚に白癬菌が付着したまま24時間以上、高温多湿の環境下に置かれた場合に発症する危険性が高まるのであって、そうなる前に洗い流せば予防できます。もし身近に水虫の人がいても、必要以上に避ける必要はありません。以下の表1にある基礎ケアを行ない、白癬菌が増殖する前にしっかり退治してください。 クリックで拡大できます また、感染予防には、感染経路に注意することも非常に有効な手段です。経路ごとの対策を以下の表2にまとめましたので、ご参照ください。 クリックで拡大できます それでも、もし水虫になってしまった場合にはどうしたらいいのでしょうか。 水虫の症状は 水虫の症状には、以下の表3のような種類があります。 クリックで拡大できます 水虫かどうかの判断基準は、以下の点を参考にしてみてください。 ・毎年夏に発生、秋に自然治癒 ⇒ 水虫の可能性大・症状が出るが毎年繰り返さない ⇒ その他の皮膚病の可能性あり ただし、水虫と自己判断し市販薬を使用すると症状が悪化するケースもあります。市販薬には「クロタミトン」や「ジブカイン」といった成分が配合されていることも多く、かぶれる頻度も高いと言われています。もし水虫が疑われる場合は、皮膚科を受診するようにしてください。皮膚科は、顕微鏡を使った検査を実施してくれる皮膚科をお薦めします。 水虫の治療法は もし水虫と診断された場合には、塗り薬や飲み薬で治療します。水虫の塗り薬は、指の間から足裏全体に、毎日、最低1カ月間塗り続けることが大切です。通常水虫は、約2週間程度で症状は改善しますが、症状が良くなっても白癬菌は消失していません。白癬菌は、角質層に住み着いている状態では症状を引き起こさず、角質層の下に増殖が広がって、初めてかゆみなどの症状を引き起こします。症状が良くなったからといって治療を中止してしまうと、角質層に白癬菌が残り、翌年の夏には再発してしまう可能性があるのです。症状がある部分にだけに薬を塗る人もいますが、症状がない部分にも白癬菌が潜んでいることもあり、注意が必要です。必ず全体に塗るようにしましょう。 ただでさえ憂鬱なお天気が続くこの季節…。水虫で余計に悩まされることのないよう、足元をしっかりケアして、梅雨を乗り切りましょう! (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 空気チャンネル(エステー株式会社)一般社団法人日本生活習慣病予防協会「時事メディカル」(株式会社時事通信社)独立行政法人国立病院機構 東京医療センター公益社団法人日本皮膚科学会タケダ健康サイト足白癬(wikipedia 顕微鏡画像)
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海外渡航前に、6つの感染経路をブロック!
史上初の10連休となる2019年GW。平成が終わり、いよいよ令和時代の幕開け、皆さんはどのように過ごされますか。JTBの旅行動向調査によると、今年のGWは、 ・国内旅行者数 : 前年比 +1.1 %・海外旅行者数 : 前年比 +6.9 % このように、旅行を企画されているかたが大幅増のようです。しかも、このめったにない大型連休を利用して海外旅行を計画しているかたが特に多いようですね。ちなみに、渡航先の人気ランキングは以下のとおり。 順位 国 旅行者数(単位:千人)1位 韓国 1082位 中国 943位 ハワイ 664位 欧州 595位 台湾 556位 米国本土 517位 タイ 478位 香港 319位 グアム・サイパン 2410位 シンガポール 1911位 インドネシア 1712位 オーストラリア 1513位 マレーシア 1014位 カナダ 915位 ニュージーランド 416位 南太平洋 217位 その他アジア 3718位 その他(アフリカ・中近東・南米) 14 「ゴールデンウィーク(以下 GW)<4月25日~5月5日の11日間>に1泊以上の旅行(帰省含む)に出かける人」(JTBグループリリース) しかし、楽しい旅の前には忘れてはいけないのは、感染症対策ですね。日本とは環境が異なる海外においては、注意しなければならない感染症も異なります。それでは、どのような対策をすればいいのでしょうか。 海外では6つの感染経路をブロック 海外旅行時は、主に6つの感染経路に注意が必要です。渡航される前に、ぜひご一読ください。 旅先の感染症情報をチェック! JTBグループの旅行動向調査をもとに、2019年GWに人気の海外旅行先別、感染経路別に注意すべき感染症をまとめました。ご自身の渡航先についているマークをご確認ください。 また、各感染症の潜伏期間と症状については、以下の表で確認いただくことができます。 渡航先が一覧にない場合は、厚生労働省検疫所ホームページの「国・地域別感染症情報」に情報が掲載されている可能性が高いです。以下のリンクからご参照ください。 厚生労働省検疫所ホームページの「国・地域別感染症情報」 海外では「麻しん」にもご用心! 今年の2月の「あべのハルカス バレンタインフェア」での感染報告も記憶に新しいところ。予防接種の効果により、日本はWHOから「麻しん排除国」に認定されていますが、麻しんは海外では現在も脅威とされている感染症です。2016年には、なんと世界で89,760人が麻しんで死亡しています(WHO公表情報)。日本で流行する麻しんは、そのほとんどが海外で罹患し持ち込まれたものなのです。麻しんの世界各国の流行状況は以下の通りです。 アジア(西太平洋地域)…2016年の患者数57,654例に対し、2017年は9,329例と減少傾向。2014年に5万例以上の報告があった中国では、2016年に24,839例、2017年は5,755例にまで減少。その他、症例報告数の多い国はマレーシア(1,510例)、フィリピン(781例)、ベトナム(667例)。 アジア(南、東南アジア)…2016年の患者数80,672例に対し、2017年は69,719例と減少傾向にあるものの、未だ大きな流行が発生。全体の80%がインドからの報告数。 南北米州…米国、 カナダ、アルゼンチン、 ベネズエラにおいて、2016年は92例だった患者数が、2017年は272例に上昇。感染者の60%は 5歳以下の小児、30%が6歳~15歳の若年層。 欧州…2016年の患者数5,275例に対し、2017年は16,006例と3倍に上昇。国別ではルーマニア(5,562例)、イタリア(5,006例)、ウクライナ(4,767例)、ギリシャ(967例)、ドイツ(927例)の順に多い。感染者の37%が6歳未満、45%が15歳以上、特に高い罹患率だったのは乳幼児。その他の地域の麻しん流行状況は下記ページを参照ください。 国立感染症研究所 海外の麻疹の状況 感染力が非常に高く、且つあらゆる経路で感染する驚異の麻しんですが、あらかじめワクチン接種することで免疫を獲得するのが最大の予防策です。渡航先で麻しんが疑われるような発熱や発疹の症状が出た場合、患者さんの本人はもちろん、同行者までが隔離させられることもあります。渡航者を計画しておられてる方は、ワクチン接種歴を是非確認していただき、未接種またはご不明な場合は、抗体検査にかかわらず接種されることをオススメします。 以上、今号では海外旅行で注意したい感染症についてレポートさせていただきました。旅先での感染症対策を万全に、海外旅行を満喫してください。よい旅を! (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 「ゴールデンウィーク(以下 GW)<4月25日~5月5日の11日間>に1泊以上の旅行(帰省含む)に出かける人」(JTBグループ)海外で健康に過ごすために(厚生労働省検疫所)NIID国立感染症研究所厚生労働省検疫所 「国・地域別情報」「麻しんについて(厚生労働省)
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屋外レジャーでご用心! 最大致死率 30%の感染症を媒介する吸血鬼の影!
もうすぐ春ですね。森林浴、美味しい空気、キャンプやバーベキュー、などなど屋外レジャーが楽しい季節がやってきました。まさに自然を満喫したい季節です。想像するだけでワクワクしてきますね。しかし、感染症対策の観点からは、自然あふれる場所は、注意が必要。そこには、小さいけれど恐ろしい生物が生息しているかもしれないからです。 大自然では「殺人ダニ」にご用心! 大自然の中では、通称「殺人ダニ」と呼ばれるダニの存在は軽視できません。正しくは、マダニといいます。マダニは春から秋にかけて増殖、まさに、これからがシーズン。 (By Photo by Scott Bauer. – This image was released by the Agricultural Research Service, the research agency of the United States Department of Agriculture, with the ID k8002-3 (next).,) マダニが「殺人ダニ」と呼ばれる理由は、 マダニに咬まれることで、致死率の高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」を発症する場合がある から。ダニというと、家のカーペットなどに潜むダニをイメージする人が多いと思いますが、屋内に生息する種類は「屋内塵性ダニ類」と総称され、そのうち7~9割は「ヒョウヒダニ類」という種類。「ヒョウヒダニ類」は、人間のアカやフケ、ホコリなどを餌に増殖、大量発生するとアレルギー性皮膚炎の原因になりますが、人を咬むことはありません。屋内のダニでも、「ツメダニ」「イエダニ」の2種類は人を咬み、かゆみを伴う発疹の原因になりますが、病気を媒介したりはしません。しかし、マダニは動物や人間に咬みついて吸血、その血を餌とすることで生きながらえます…そのためマダニは、山、公園、草むら、畑、あぜ道、庭、野生動物の体表、といった自然が比較的豊かな場所に潜みながら寄生する動物や人間を待ち伏せているのです。そして、一度寄生すると、満腹になるまで数日にわたって吸血することも…。その際に、致死率の高い「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に感染してしまうことがあるのです。もちろん、すべてのマダニが「SFTS」ウイルスを保有しているわけではありませんが、国立感染症研究所が2013~2015年に全国26の自治体のマダニの「SFTS」ウイルス保有状況を調査したところ、 植物に付着したマダニの保有率 : 7~16%野生のシカに寄生したマダニの保有率 : 44% という結果。植物でも決して油断できない確率ではあるものの、野生動物に寄生するマダニについては、植物付着の約3倍~7倍という結果でした。 マダニが生息する地域は これまで「SFTS」症例の届け出が報告されているのは、西日本が中心で397例でした。 国立感染症研究所SFTS症例の届出地域(2019年1月30日時点) 宮崎県(61)、鹿児島県(39)、山口県(37)、広島県(35)、高知県(34)、愛媛県(28)、長崎県(26)、徳島県(25)、和歌山県(18)、大分県(14)、熊本県(13)、島根県(13)、福岡県(12)、岡山県(7)、三重県(7)、京都府(6)、香川県(6)、佐賀県(6)、兵庫県(3)、石川県(2)、福井県(2)、大阪府(2)、沖縄県(1)しかし、同研究所の調査によると、症例の届け出があった自治体に限らず、全国的に「SFTS」ウイルスを保有するマダニが分布していることが分かっています。また、同研究所が2007~2015年に全国28の自治体で捕獲されたニホンジカを調査したところ、症例の届け出があった自治体に限らず、全体の24%のシカが「SFTS」に感染していたということも分かりました。ただし、症例の届け出があった自治体のニホンジカの感染率が37%であったのに対し、症例の届け出がない自治体のニホンジカの感染率は8.4%と大きな差があったといいます。つまり、野生動物と人間の生活圏が重なっている地域で特に感染リスクが高いことが示唆されたのです。 SFTSの症状と致死率は? これまで国内では、397人の「SFTS」感染症例が報告され、65人の方が亡くなっています。患者の年齢の中央値は74歳であり、高齢者への感染事例が多く見られます。「SFTS」ウイルスに感染すると、6日~2週間の潜伏期間を経て、下記のような症状が現れます。 主症状…発熱、食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛その他症状…頭痛、筋肉痛、意識障害、失語、リンパ節腫脹、皮下出血、下血 治療法は対症療法のみで、有効な薬剤やワクチンはありません。 致死率はなんと、6.3 〜 30%! 患者の10人に3人が亡くなる可能性のある、大変恐ろしい病気なのです。 マダニはSFTS以外の感染症も媒介 マダニは、「SFTS」以外にも、以下のような感染症を媒介することがあります。 ダニ媒介性脳炎(シベリア亜型)(輸入のワクチン接種で予防、対症療法)・潜伏期:7~14日・症 状:頭痛、発熱、悪心、嘔吐(末期:精神錯乱、昏睡、痙攣、麻痺)・予 後:致死率20%以上 回帰熱 (抗菌薬あり)・潜伏期:5~15日(平均8日)・症 状:発熱期と無熱期を数回繰り返す(発熱期症状:発熱、悪寒、頭痛、筋肉痛、関節痛、羞明、咳/無熱期症状:発汗、倦怠感、低血圧症、斑点状丘疹)・予 後:治療を行わない場合、致死率は最大30% 日本紅斑熱(紅斑熱群リケッチア症)(抗菌薬あり)・潜伏期:2~8日・症 状:頭痛、発熱、倦怠感・予 後:死亡することがある ライム病 (抗菌薬あり)・潜伏期:3日~16週(通常1~3週)・症 状:遊走性紅斑、筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感・予 後:死亡することがある 野兎病 (抗菌薬あり)・潜伏期:1~7日・症 状:悪寒、発熱、リンパ節腫脹、筋肉痛、関節痛、嘔吐(菌の侵入部位による)・予 後:死亡することがある マダニに咬まれないようにするためには 感染予防には、マダニに咬まれないようにすることが何よりも大切。自然豊かな場所に出かけるときは、下記の対策をしましょう。 肌の露出を少なくする…首にタオルを巻くか、ハイネックのシャツを着用し、シャツの袖口は手袋の中に、ズボンの裾は靴下をかぶせるようにしましょう。虫よけ剤を使用する…マダニ除けとして2種類の虫よけ剤(ディート、イカジリン)が市販されています。ただし、マダニの付着を完全に防ぐことはできないので、その他の対策と併用することが大切です(※用法、用量、年齢制限に注意して使用しましょう) もしマダニに、咬まれてしまったら… 万全な対策をしていたつもりでも、マダニに咬まれてしまう可能性はあります。野外活動後はすぐにシャワーや入浴をして、マダニが付着していないかチェックしましょう。マダニに咬まれやすいカラダの部位は、 わきの下足の付け根手首膝の裏胸の下頭部(髪の毛の中) といった部分で、比較的、皮膚のやわらかい部位が多く挙げられます。また、マダニは家にいるダニと比べて大きく、肉眼で確認することができます。その大きさは、なんと! 通常時の成虫の体長 : 3~8mm吸血後の成虫の体長 : 10~20mm にもなります。もし、マダニに咬まれた場合は、無理やり除去しようとしないでください。吸血するために咬み付いたマダニは、セメント物質を分泌して固着し、その後、麻酔様物質の含まれた唾液を分泌し吸血します。セメント物質で固着したマダニは除去しづらくなり、皮膚科での処置が必要となる場合も…マダニに咬まれていることに気づいたら、最寄りの皮膚科や外科を受診し、除去してもらいましょう。自分で除去しようとすると、虫体の一部が残ってしまったりする場合があり、あとから炎症や病気を発症する原因になります。 また、「SFTS」ウイルスは、患者の体液からも感染します。過去には、「SFTS」に感染した猫に咬まれた50代女性の死亡事例や、飼い犬から感染した40代男性の事例もあります。自分がマダニに咬まれないよう注意するだけでなく、ペットのマダニ対策も重要です。屋外レジャーにお出かけの際は、万全なマダニ対策を実施したうえで全力でレジャーを満喫してください。 (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 東京都感染症マニュアル2018マダニ対策、いまできること(国立感染症研究所)SFTSウイルスの国内分布調査(第三報)(国立感染症研究所)日本紅斑熱とは(国立感染症研究所)ライム病とは(国立感染症研究所)回帰熱とは(国立感染症研究所)ダニ媒介感染症(厚生労働省)マダニQ&A(東京都健康安全研究センター)ダニの生態・種類(アース製薬)マダニ感染症、ペット媒介の症例報告 岡山で合同学会(朝日新聞DIGITAL)
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コールスタッフさんへ、より良い環境を。「delfinoオフィスまるごと抗菌」導入
導入事例:株式会社テレコムフォース様 「感染ゼロ」をめざし、抗菌・抗ウイルス製品「delfino(デルフィーノ)」を展開する株式会社デルフィーノケア(東京都目黒区)は、コールセンター分野へのサービス提供を加速、コールセンター事業を行なう株式会社テレコムフォース様(東京都品川区)に「delfino施設まるごと抗菌」サービスを導入いただきました。 株式会社テレコムフォースについて 同社は独自のノウハウをもったコールセンターを運営、グループの展開する事業の顧客サポート業務に従事、また、全国のインターネット関連企業を中心とした事業会社から、コミュニケーションに関するあらゆる課題解決を行なっている企業です。 採用の経緯 管理部 課長 永堀 暢庸様 「このデルフィーノの存在を知ったとき、当社の課題を解決してくれる最適なソリューションだと感じました。幸い、周りからの共感も早期に得られたので意思決定は早かったと思います」そう語ってくれたのは、総務部門を統括し、数百人のコールスタッフさんたちのお母さん的存在である永堀様。「コールスタッフの皆さんにより良い環境で働いてもらうことは、当社にとっても重要なテーマ。あんしんできる環境下で業務に集中してもらうことで初めて、パフォーマンスの最大化を目指すことができると考えています。また、当センターには主婦や学生、芸能界を目指すかたなど、本業が別にあるかたも多数在籍されています。そんな方々にとって就業場所の感染症対策や衛生面の意識は、報酬と同じくらい重要な要素であるはず。その領域を充実させることは、福利厚生の域を超え採用の観点からも大変有益だと考えました。 「また、コールセンターはフリーアドレスが一般的です。デスク、PC、電話機、ヘッドセットに至る全てがコールスタッフの皆さんの共有物。このことは、感染リスクの観点からは大きな脅威です。それらを抗菌コーティングすることで抑制するというソリューションは、とても斬新に感じました」 施工について 今回の施工は、コールセンターの全領域を「まるごと抗菌」。専用噴霧機によって網羅的に噴霧していきながら、デスクをひとつひとつ回り、電話機、ヘッドセット、マウスやキーボードなどに直接噴霧していくことで、より強固なコーティングを目指しました。スプレータイプも併用して入念にコーティングを施し、より高い抗菌効果を目指しました。 導入後インタビュー 代表取締役 永井 直紀様 「『まるごと抗菌』を実施いただきありがとうございました。施工前後の数値なども報告を受けましたが、結果には非常に満足しています。当社の最大の経営資源は、コールスタッフの皆さんであることは間違いありません。コールセンターというクローズで特殊な環境のなかで、スタッフの皆さんに最大の価値発揮をいただくためには、安心して働ける環境整備は非常に重要です。なかでも感染症予防は重要なテーマと捉えていますが、デルフィーノ社の『まるごと抗菌』は、会社側から提供できる予防措置として理に適ったサービスだと感じましたし、ごく短時間の施工にもかかわらず、長期間効果の持続が期待できる点も素晴らしいと思います。これから長くお付き合いいただきたいパートナーです」 施工概要団体名 :株式会社テレコムフォース所在地 :東京都品川区事業内容:コンタクトセンター運営、電気通信事業者の代理店事業実施内容:delfinoオフィスまるごと抗菌 「delfino施設まるごと抗菌」とは 感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します。お問い合わせは以下のリンクから! お問い合わせ
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冬の乾燥肌対策の秘訣は「美肌菌」!感染症予防にも!?
2018年も、残すところあと1か月と少し。乾燥しがちな冬がすぐそこまで迫っています。冬と言えば、お肌のカサカサが気になる時期ですね。放っておくと、ひび割れたりすることも。ところで、空気が乾燥するとお肌がカサカサになるのはなんでしょうか。じつは、それには、 美肌菌 と呼ばれる細菌が関係していたのです。なんだかとってもよい響きです「美肌菌」。お肌の乾燥は肌荒れを引き起こすだけではなく、なんと感染症の原因にもなるのだそうです。そこで、今回は、 「美肌菌」の正体と肌荒れのメカニズム 肌荒れが引き起こす感染症と対策 についてレポートしていきたいと思います。 美肌菌とは さて、美肌菌とは、いったい何なのでしょうか。その正体はこれ。 表皮ブドウ球菌 という「常在菌」のひとつ。じつは、人間の身体にはさまざまな細菌が寄生しています。それらの細菌で、病原体を示さないものを総称して「常在菌」と呼んでいます。常在菌の種類やその数は、人により差異がありますが、その数は約100兆個。重さに換算すると約1~2kgにもなるんだとか。人間の身体の全細胞は約37兆個という説が有力とされているので、それを大きく上回る「菌」が身体に寄生しているということになります。一般的に、「菌」と言うと、「汚い」とか「病気の原因」などを連想しがち。しかし、常在菌は病気の原因になるどころか、 病原菌から身体を守る 働きを担ってくれているのです。常在菌は、種類により好む部位が異なり、皮膚にも、その環境を好む特定の菌種がバランスを保ちながら共存しています。そのひとつが、「美肌菌」の正体である「表皮ブドウ球菌」。いったい、どんな菌なのでしょうか。他の代表的なものと一緒にご紹介します。 皮膚の主な常在菌 皮膚の常在菌は、約200種類あるといわれています。その中で代表的な細菌は、下記の2種類。 ●表皮ブドウ球菌「美肌菌」の正体。皮膚の表面や毛穴に存在します。汗や皮脂を餌に、グリセリン(お肌に潤いを与える働き)、脂肪酸(お肌を弱酸性に保つ働き)を産生。「脂肪酸」は「抗菌ペプチド」を作り出し、肌荒れやアトピー性皮膚炎の原因になる「黄色ブドウ球菌」の増殖を抑止します。 ●プロピオニバクテリウム アクネス通称「アクネ菌」。酸素に触れる場所では増殖できず、毛穴や皮脂腺に存在。皮脂を餌に、プロピオン酸、脂肪酸といった物質を産生し、お肌を弱酸性に保つことで病原性のある細菌の増殖を抑止。これらの常在菌の働きにより、お肌が潤いを保ち、病原菌が増殖しにくい環境が作られているのです。 お肌の乾燥が肌荒れを引き起こすメカニズム ところで、なぜお肌が乾燥すると、肌荒れが起きやすくなるのでしょうか。それは、 美肌菌の正体の「表皮ブドウ球菌」が乾燥に弱いから なのです。お肌が乾燥すると、「表皮ブドウ球菌」が住みにくい環境となり、その数が減少。すると、お肌に潤いを与える「グリセリン」や、弱酸性に保つ「脂肪酸」の産生量も減少するというわけ。結果、お肌がアルカリ性に傾いてしまい、肌荒れやアトピー性皮膚炎の原因になる「黄色ブドウ球菌」が増殖することに。「黄色ブドウ球菌」は健康な成人のうち、約20~30%が保菌していると言われますが、通常は一過性の寄生で、症状は出ることはありません。しかし、「ひび」や「あかぎれ」などの傷口で増えやすく、手が荒れている人の方が、荒れていない人よりも「黄色ブドウ球菌」の検出数が多いという結果が複数報告されています。つまり、「黄色ブドウ球菌」が少数であるうちは無害でも、乾燥で「表皮ブドウ球菌」が減少すると肌荒れがおこり、そこで「黄色ブドウ球菌」が増殖すると感染症へと発展するという悪循環が起こるのです。 「黄色ブドウ球菌」による感染症 「黄色ブドウ球菌」が原因となる感染症は、こちら。 <皮膚感染症>●毛包(もうほう)炎 体毛の根元にうみがたまり、吹き出物ができる症状で、わずかな痛みを伴う。黄色ブドウ球菌による皮膚感染症では最も軽度。●膿痂疹(のうかしん) 「とびひ」と呼ばれ、黄色いかさぶたを伴うただれや黄色い液体が詰まった水泡ができる。わずかな痛みがあり、かゆみを伴うため、患部を強くかいてしまうことで感染が広がる。小児間での感染がよく見られる。●膿瘍(のうよう) 皮膚の下にできる膿のかたまり。限られた範囲に生じる。熱を持ち、痛みを伴う。●蜂窩織炎(ほうかしきえん) 皮膚の下にできる膿のかたまり。ズキズキとうずくように痛み、皮膚が赤くなる。患部が拡大する特徴がある。 <食中毒>●黄色ブドウ球菌食中毒 調理する人の手から菌が食品に移り、食品中で菌が増殖する際に産生する毒素を食品と共に摂取することで起こる食中毒。毒素は100度で30分加熱しても消滅しない。突然の吐き気、嘔吐、腹痛、下痢を引き起こす。 その他、「肺炎」「髄膜炎」「敗血症」など重篤な感染症の原因になる場合があります。 「美肌菌」を減らさない対策を! お肌の潤いを保つためにも、感染症を防ぐためにも、肌荒れを放置せず、きちんとケアすることが大切です。日頃、以下のことを意識してみてください。 ●水を使った後は、すぐに手の水分をふきとる 皮膚を濡れたままにすると、水分が蒸発するときに皮膚の水分も一緒に蒸発し、お肌が乾燥します。濡れたら、すぐにふきとりましょう。●保湿する ハンドクリームや美容液で、こまめに保湿しましょう。ただし、クリームやオイルなど油分が多いものは毛穴を詰まらせ、ニキビの原因になるので要注意。●長時間の入浴、頻回の洗浄・洗顔を避ける 美肌菌の「表皮ブドウ球菌」は角質層に存在するため、角質を落としすぎる行為は避けましょう。 皮膚は、外部刺激と最前線で戦ってくれる重要な免疫組織。皮膚の状態を健康に保つことは、身体全体の健康にもつながります。お肌の日頃の労をねぎらうように、優しく丁寧にお肌のお手入れしてみませんか? (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 腸内細菌叢の基礎(東京大学大学院 農学生命科学研究獣医学)千里ライフサイエンス振興財団セミナー資料目に見えないヒト常在菌叢のネットワークをのぞく(宇宙航空研究開発機構 太田 敏子)顔の常在菌を大切にしよう(持田ヘルスケア株式会社)皮膚の常在菌について(東京医療保健大学)手荒れと手指衛生の科学(花王株式会社 化学品研究所)手荒れと院内感染(丸石製薬株式会社)ひび・あかぎれの原因・仕組みを解説(ロート製薬株式会社)
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「スマホの画面は便座の〇〇倍汚染されている!」に迫る
現代生活にもはや欠かすことのできないスマホ。少しの空き時間でも、ついつい操作してしまうかたも多いのでは。2018年の某コンサル系調査会社の発表によると、1人あたりの利用時間はついに3時間を超えたとのこと。また、全年代の統計で60%超がスマホを保有(※世代間格差は依然として大きいですが)、世帯保有率データで、75.1%とPC保有率を超えました(平成30年 総務省「通信利用動向調査」より)。今回のコラムでは、そんなスマホについて採り上げてみます。 さて、そんな急速度で普及したスマホ。感染症リスクの観点からみると、どうなのでしょうか。 ・いつでもどこでもつい触ってしまう・タッチパネルに皮脂、汗が付着し易い・もちろん洗うことなんてない・使用状況によっては一定の熱を発することも 状況を想像すると少し不安になってきます。やはり、スマホは感染症の原因になるのでは…海外で発表された調査報告では「スマホの画面は便座の〇〇倍汚染されている!」などという衝撃的な試験結果も見付けました。 そもそも便座は、病原体の量が多いのか? 「便座の〇〇倍」というと、インパクト大。ものすごく汚染されている気がしてきます…。しかし、このように「便座の〇〇倍」と警鐘を鳴らす記事は多いですが、そもそも「スマホの画面にいる菌」と「便座にいる菌」は同じ菌なのでしょうか。単純に比較して「〇〇倍多い」というのは合っているのでしょうか。じつは、どこの記事にも肝心なその点が明確にされていません。比較しているのはいったい何なのでしょう。 ■スマホの画面にいる菌の正体は 「スマホの画面にいる菌」は、いったいどのようなものなのでしょうか。その正体は、 スマホの持ち主の皮膚の「常在菌」 なのです。病原性の有無に関わらず、そのヒトの手や指に付着している菌を反映したものなのです。 常在菌(じょうざいきん)とは主にヒトの身体に存在する微生物(細菌)のうち、病原性を示さずむしろ外部からの侵入菌の増殖を防いでくれるものを善玉常在菌といいます。病原性を示す常在菌は、そのヒトにとってはいわゆる悪玉常在菌です。ここで問題なのは、自分にとっての善玉常在菌が他人にとって悪玉常在菌になることがあることです。年齢や免疫力などによって左右されるのです。私たち人間は、身体中に常在菌と呼ばれる菌と共生しています。そのため、ヒトが触れたものには全て常在菌が付着します。なかでもスマホは、一日のうち数時間触れている可能性もあるので、当然多くの常在菌が付着することになるのです。 ■便座にいる菌の正体は 一方、『便座にいる菌』とはどういうものなのでしょう。トイレは当然ながら排泄するための施設。そして、自宅以外のトイレは不特定多数が使用する可能性の高い場所です。便座にどんな他人由来の病原体(常在菌を含む)が付着しているかは分かりません。病院内で医療従事者と患者さんのトイレが区別されていたり、飲食店などで従業員と一般客のトイレが区別されていたりしているのは、このためです。 感染症の代表格といえば、排泄物を介して起こり得る感染性胃腸炎、食中毒など。なかでも、ノロウイルス、腸管出血性大腸菌O157はとても少ない量で感染が成立するため、特に留意が必要です。罹患者の下痢や嘔吐による排泄物内の原因物質が、何らか手段で、口から消化管に侵入することでヒトに感染していきます。例えば、このような手段です。 ・便座からそれらの菌が指に付着する・その指でスマホを操作する・菌が付着したスマホを口の近くで使用する・その手で口をぬぐう、飲食する、傷口に触れる、など この時期、乾燥肌で痒くなった皮膚を汚染された爪で引っ掻くと、病原体が傷から直接侵入することに。 「接触感染」に御用心! 病原体に体が接触することに起因して病気がうつることを「接触感染」と言います。接触感染には、 ・感染源に直接触れることで感染する場合・物を介して間接的に触れることで感染する場合 といった主に2種類のパターンがあります。病原体が身体に付着しただけで直ちに罹患することはありませんが、病原体が付着した手で口、鼻や眼を触ったり、病原体が、傷口から体内に入ることで感染します。接触感染する病原体の代表的なものは以下のものです。 ●細菌:黄色ブドウ球菌、肺炎球菌、百日咳菌、腸管出血性大腸菌●ウイルス:インフルエンザウイルス、RS ウイルス、エンテロウイルス、アデノウイルス、ロタウイルス、ノロウイルス、風しんウイルス、ムンプスウイルス(おたふく)、麻しんウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス 接触感染といえば、おう吐物や糞便を感染源とする胃腸炎や、感染者の病的な粘膜や体液と直接接触による皮膚病や性病などがイメージされがち。しかし、咳やくしゃみと共に飛散した病原体や、鼻水をかんだ手に付着した病原体が物を介して拡大していく可能性があります。接触感染を防ぐためには、 ・咳やくしゃみが出るヒトはマスクを着用する(咳エチケット)・手洗いや手指消毒を徹底する・トイレ内でスマホの操作、通話をしない このような単純で簡単な3つの原則が感染拡大を未然に防いでくれます。そして、さらに高いレベルの予防には、やはり「delfino施設まるごと抗菌」が最適です! 感染症対策製品「delfino(デルフィーノ)」は、「感染ゼロをめざして」というコンセプトのもと、光触媒(酸化チタン)、抗菌触媒(銀)、三元触媒(プラチナ)などの触媒を組み合わせることで、それぞれの触媒反応が持つ効果を相乗的に発揮させながら、それぞれの弱点を補うという発想の抗ウイルス・抗菌・防臭剤です。そのデルフィーノを、専用噴霧器によってμ(ミクロン)単位の粒子で噴霧、密閉空間に充満させていくことで、壁面だけでなく、カウンター、チェア、デスク、キャビネットなどのあらゆるものを抗ウイルス・抗菌コーティングして、施設内での感染リスクを軽減します(お問い合わせは以下のリンクからどうぞ)。 delfino施設まるごと抗菌 2019年をより良い一年にするための第一歩はやはり健康ですよね!予防を徹底し、元気な毎日を過ごしていきましょう。 (監修:防衛医科大学校 防衛医学研究センター 広域感染症学・制御研究部門 加來浩器先生) 参照URL 平成30年版 情報通信機器の保有状況(総務省)保育所における感染症対策ガイドライン(厚生労働省)一般財団法人東京顕微鏡院一般社団法人日本レストルーム工業会株式会社デルフィーノケア 『オフィスまるごと抗菌』
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